Q&A

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自分自身に聞き、自分自身に答えるQ&A + メモ(というか、ほぼメモ) 。

「オリンピック」の閉会式で選手たちがバラバラに入場するのはなぜですか?

Q.「オリンピック」の開会式は選手たちが整然として入場するのに、閉会式にバラバラで入場するのはなぜですか?

 

A.「国籍や人種」の壁を意識せずに世界が平和的に交わるなどの理由からです。

 オリンピックの閉会式も以前は選手たちが整然とした形で入場していました。しかし、1964年の夏季オリンピック東京大会において、閉会式前に日本人の誘導員や関係者が待機していた選手たちにお酒を配りました。「おつかれさま」といった意味があったのかもしれません。

 すると、お酒を飲んだ選手たちは陽気になり、整列や順番を守らずに入場していったといいます。この光景を見て、当時、関係者は肝を冷やしたといいますが、こうした「人種や国籍が関係なく、各国の選手たちが陽気に触れ合う模様」は、各国から賞賛を受けました。

 平和の祭典オリンピックの姿がそこにあり、世界がひとつになるという理想の姿がそこにはありました。この東京オリンピックから「閉会式はバラバラに入場する」というのが慣例となり、現在にも繋がっています。

 

 なお、この話は諸説ある中のひとつです。

 もうひとつの有力な説は、1956年のメルボルン大会において、当時のメルボルン五輪組織委員会宛に送られた手紙がきっかけであるという説です。

 手紙には、「私は17歳の中国人です。私は閉会式では選手たち全員がひとつの国になることが良いと考えています。政治や戦争、国籍を忘れてひとつになってはどうでしょう」といった内容でした。この提案にメルボルン五輪組織委員会が採用し、各国の旗手以外はバラバラになって行進したのがきっかけである。というものです。

 

 どちらも「世界が平和」にという部分は変わらなく、平和の祭典にふさわしいエピソードといえます。