民進党の蓮舫代表体制(人事)について、どう思いますか?
A.ちょっと期待していたものとは違いましたね。
蓮舫さんは15日に開催された民進党の代表選挙において、代表に選出されました。同党でははじめての女性代表ですし、40代という年齢からみても「心機一転」や「世代交代」という色合いが強いかなぁと感じていました。
当の蓮舫さんは、代表選の最中も「二重国籍問題」に揺られ、返答についても二転三転したこともあって賛否両論があります。「二重国籍」を認めたのが代表選の地方サポーターの投票が終わった後ということもあり、党内の他の陣営からも代表選やり直しの声が上がりましたが、やり直すことはなく蓮舫さんが代表となりました。
「二重国籍問題」については、私は「クリアにすべき課題」であると思っていますが、彼女自身のイメージもあってか、マスコミの追求は緩いように思います。
さて、その蓮舫さんの党執行部人事ですが、一番物議をかもしたのが幹事長に野田佳彦氏が就任したことです。野田氏は蓮舫さんの政治の師匠とも呼べる人物であり、総理大臣経験者でもあります。私個人的には野田さんは嫌いではないのですが、財務省寄りの増税派なので、政策としてはあまり好きではありません。
党内では、この野田佳彦氏について、政権交代のきっかけとなる解散を行い、多くの民主党議員が落選した責任を取らないといけない人が幹事長に就くことに抵抗があるようです。私個人、これも結構どうでもよろしい部分です。この辺は民進党内部でやってくれという感じです。
一番がっかりだったのは、幹事長に野田佳彦氏を置いたことで、世代交代のイメージが無くなったことです。さらに蓮舫代表というよりも、野田佳彦氏の院政のイメージが強くなったことも良くないような気がします。
もちろん、適材適所として蓮舫さんが考えて配置したのでしょうし、別に民進党支持者でもない私があーだこーだ言うのは、筋が全く違いますが、蓮舫さんが代表になったのならば分かりやすく「変わった」という部分が前面に出てほしかったなぁと思います。
例えば、幹事長に細野豪志氏や山尾志桜里氏を置くなどすれば見栄えは良かったでしょう。もちろん、この二人の能力は考慮していない前提で話していますし、山尾さんはそもそも前原陣営でしたから受けないでしょうけども。
今回の人事で良かったのは、選対委員長に馬淵澄夫氏が入ったことくらいでしょうか?正直、全体の顔ぶれだけ見ても「別に蓮舫さんじゃなくて良かったのでは?」と思いますし、野田佳彦氏を幹事長に置いた影響で党内が荒れて、分裂するみたいな話も聞こえてきます。
「巨大与党に対抗するための~」みたいなことを言っていたような気もするんですが、与党に対抗する前に内部がギクシャクして一枚岩にすらなれない可能性もあります。国会が始まれば蓮舫さんの問題も突かれるでしょうし、なんとなく始まる前から前途多難だなぁという印象です。結構がんばらないと、これまでと同じで埋没しそうです。ただ、顔ぶれだけみると「よっぽど財務省寄り」です。現政権が「経産省寄り」なので、「財務省 vs 経産省」みたいな構図はあるかもしれません。