8月11日のモンテディオサポーターと森谷社長のやりとりを見て、どう感じましたか？
Q.8月11日のモンテディオ山形 対 京都サンガ戦のあとに、サポーターが居残りました。森谷俊雄社長が応対しましたが、どう感じましたか？
A.サポーターの気持ちはわかりますがちょっと引いちゃいますね。
モンテディオ山形は、昨年の社長交代劇をきっかけにサポーターとチーム（と県）の間に溝ができました。それを修正できないまま、シーズン序盤に8戦勝ちなし。途中盛り返しましたが、後半戦がスタートしてまた7戦勝ちなしという状況にあります。
こうした状況を踏まえると、サポーターが11日に居残ることは予想ができていました。たぶん、負ければ居残るだろうと。ただ、引き分けの際は内容次第かなぁという感じも持ってました。
11日の試合は京都サンガ相手にドローでした。内容としては良いとは言えませんが、失点0に抑えたことは収穫でした。また、後半ラストには攻守ともに盛り上がりを見せたので、このシーンだけで居残りはないだろうなと試合を見ていて感じました。居残るなら次のアウェイ札幌戦とその次のホーム岐阜戦の内容次第かなと。それまで持ち越しかなと。
ただ、実際にはサポーターが居残りまして、森谷社長や石﨑監督と話をしたいと要求。森谷社長に説明を求めました。
森谷社長は「現状が厳しいながらも力を合わせてJ1昇格を目指す」旨を説明。一方のサポーター側からは「現状に対する打開策や責任の有無」などを追求していました。
「責任の有無」について森谷社長は「監督を途中解任するのはリスクがある。現状のスタッフで最後まで戦う」旨を説明。するとサポーターは「では、社長が責任を取るのか？」と返すと、明言を避けました。このあたりでサポーターサイドからは森谷社長に罵詈雑言が飛びます。
基本的にはこのまま話は平行線を辿り、最後に森谷社長とサポーターがヒートアップしたところで、スタッフが森谷社長を制止し、退場させました。サポーターからは「説明しろよ」などの言葉が飛びました。
サポーターサイドからしてみれば、サポーターから信頼（評価）されていた高橋節・前社長の突然の解任に対し、チームやチーム運営会社株主の山形県から納得のいく説明を受けていない状況が伏線にあります。高橋前社長の解任の理由は「J1を降格したのだから誰かが責任を取らないといけない」というもので、さらに通常の株主総会を突然前倒ししてまで解任を決めた経緯に不信感を持っています。
そうした状況を踏まえて、シーズン序盤の8戦勝ちなし、後半戦スタートから7戦勝ちなし。11日の試合までは12試合連続で失点。失点のパターンがセットプレイと原因が分かっているのに修正できていないというチーム状況にイラ立つのもわかります。
また、高橋前社長はチームの株式会社化や財務状況を改善しての黒字化、大型スポンサーの獲得など改革や功績を残していました。
高橋前社長と比べると森谷社長は、チームとしての結果も出ず、サポーターとは溝があり、財務状況も赤字化という現状にあります。サポーターから見れば「高橋さんが成績不振で辞めさせられたのだから、森谷さんも成績不振なら責任取るんですよね？もしくは監督が責任取るんですか？」という質問の趣旨があったのでしょう。それで明確な回答がなかったから「スジが悪く」見えてしまうんです。
一方の森谷社長サイドから見てみると、サポーターに罵詈雑言を受けながらの説明というのは心情的にかなり辛かったように映ります。「トップなんだからそれぐらい当たり前だろう」というのも分かるのですが、結局人間なんで場数踏まないとそういうの分からないですからね。
なので、チームサイドとしては、もう少し建設的な議論ができるような場を後日用意するくらいの度量はあってよかったようにも思えます。基本的に議論というのは、片方でも感情的になると成立しなくなります。それが双方感情的になり、サポーター側は数十人規模で一人に対して罵詈雑言を浴びせた訳です。ちょっと引いてみるとスタジアムでは観戦したくないなぁと思える状況です。どこのチームもそうなんですけど、コアサポーターすごい怖いです。私はライト層なので、また粛々とテレビで観戦します。
ということで、サポーターの気持ち分かるんですけど、罵詈雑言や汚い言葉を話すようになっちゃうと応援しづらいです。チームにしてももう少し明確な説明が欲しい気もします。11日のNDスタでは「社長・監督・GM・TD・選手 進退をかけて闘え。」という横断幕が出ていました。結果が出たあとは「石崎ヤメロ」という横断幕も出ていましたが、石"﨑"信弘監督の漢字をサポーターが間違っている点でちょっとう～んとも思います。
フロントは、この陣営で最後まで行くと決めたのなら、社長自らが進退をかけて文字通りの「山形総力戦」に打って出るくらいの明確なメッセージが欲しいですね。
