2017年の都議会議員選挙で都民ファーストが大勝しましたが、どう思いますか？

Q.2017年の都議会議員選挙で都民ファーストが大勝しましたが、どう思いますか？

A.予想外でした。

　当初は、自民と都民ファーストが五分五分くらいかなと思ってましたが、稲田防衛大臣の失言などが出て、たぶん都民ファーストが勝つだろうなとは思っていました。

　それでも都民46議席、自民36議席くらいかなと思っていた訳ですが、結果は都民が49議席。自民が23議席。都民は圧勝であり、自民は大惨敗でした。

　潮目が変わったのは、豊洲移転に際して、小池都知事が謝罪したこと。あとは、稲田防衛大臣の失言。投票日前日の安倍総理大臣の街頭演説かなと思います。

　小池都知事は、豊洲移転について判断が遅いことが批判されていましたが、その部分で開き直らず謝罪したことはかなり好印象でした。

　稲田防衛大臣の失言は、大臣の資質という部分もさることながら、安倍総理の側近中の側近である稲田朋美さんまで、緩んでいるのかと思わせたことがかなりマイナスイメージです。

　安倍総理大臣に至っては、世論調査で支持率が下がった後に、議会運営や自身のカッとなってしまう性格を反省していましたが、投票日前日の街頭演説で「やめろコール」にキチッと反応してしまうあたり、まだまだ自制が出来ていない印象を与えました。

　豊田真由子議員の暴言については、ワイドショー的な面が強いですが、私は直接の原因ではないかなと感じました。言っても議員として知名度が低いですから。

　都民ファーストが躍進した反面、自民の弱体化が見えた都議会議員選挙になりました。国政では、自民の受け皿がないために自民が緩んでいる様子は1年以上前から見られていましたが、今回の選挙では受け皿があれば、自民が大敗するということをきっちり表したように思います。

　国政においても、早く自民の受け皿になるような勢力が出てほしいと思います。とはいえ、よくよく考えれば小池都知事も自民党籍の離脱は保留されている身なので、広く見たら自民党内で議席を奪い合っているとも見える訳です。

　都民ファーストには、元民主党の人も何人もいると聞きますから、これからどういう方向に行くのかが注目すべきどころですね。