「映画 休暇(門井肇)」の感想・レビュー
執行の裏側(2018年1月5日)
「映画 休暇」を観ました。「そこまで言って委員会NP」の死刑制度に関する議論で紹介されていた作品です。公開は2008年なので10年前の作品ですが、古さは感じません。主人公は看守部長の平井。ストーリーは平井の結婚と、死刑囚たる金田の執行が決まってからの拘置所の様子などが描かれる。金田は当初は無機質な人間だが、後半になるにつれ人間味が出てくる。死刑執行による看守のストレスの様子は、死刑制度の残酷さを映し出している。平井は口数は少ないが優しい人物に描かれている。その優しさが、死刑に立ち会う看守の置き所のない心情の揺らぎを浮かび上がらせていた様にも思う。非常に静かに文学的な要素も色映す。
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