Q&A

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自分自身に聞き、自分自身に答えるQ&A + メモ(というか、ほぼメモ) 。

サッカーの「自殺点」って、いつごろ「オウンゴール」になったんですか?

Q.サッカーの「自殺点」って、いつごろ「オウンゴール」になったんですか?

 

A.日本では1994年ごろと言われています。

 もともとオウンゴールは、自チームの選手が誤って自チームのゴールに得点(失点)してしまうことです。本来は、相手のゴールに得点しないといけないのに、ミスなどで失点してしまう場合ですね。

 確か、海外サッカーなどでは昔から「オウンゴール(own goal)」と表記していたと思います。英語の「own goal」は、自業自得とか自分で自分の首を締めるといった意味もあり、英語の俗語では、「自殺」を意味する場合もあるようです。

 言葉の意味の成り立ちで、前後はあるかと思いますが、こうした意味合いがあることから、「オウンゴール(own goal)」を「自殺点」を日本語訳し、使われていました。

 

 日本で、「自殺点」という呼び方が「オウンゴール」に統一されたのは、1994年に開催されたサッカーワールドカップ・アメリカ大会の後とされています。

 同大会では、優勝候補の一角とされていたコロンビア代表が1次ラウンドの初戦で敗れてしまい、決勝トーナメント進出には絶対に負けられない1次ラウンド第2戦(対 アメリカ戦)に臨みました。

 しかし、コロンビア代表選手でディフェンダーアンドレス・エスコバルが、前半にオウンゴールを献上してしまいます。試合はこのオウンゴールが響き、コロンビア代表は1次ラウンドでの敗退が決定しました。

 コロンビア国内では、代表チームに対する批判などが巻き起こり、報復なども恐れてから多くの選手が帰国を拒否する事態になります。そんな中、エスコバルは、「自分にはオウンゴールを説明する義務がある」として、ひとり帰国を決意しました。

 しかし、その判断が悲劇を生みます。エスコバルは帰国後に、コロンビアの犯罪組織と関係のあるとされる人物から銃撃され、命を落としました。銃撃は10発以上発射されたとされ、犯人は「オウンゴールをありがとう」という捨て台詞を吐いたといいます。

 

 この事件は、全世界のサッカー関係者はファンに衝撃を与えました。この事件をきっかけに日本サッカー協会は、「死」を連想させる「自殺点」という表記や呼称を改、「オウンゴール」に統一したと言われています。時期を同じくして、「サドンデス(突然死)」という表記や呼称も「Vゴール」に改めたということです。

 

 なお、余談ですが「Vゴール」は1995年に国際サッカー連盟の国際ルールを採用する形で「ゴールデンゴール」に名称が変わりました。