全日遊連の「メーカーの不手際」により撤去されましたポスターをどう思いますか？

Q.全日遊連の「メーカーの不手際」により撤去されましたポスターをどう思いますか？

A.誰も得しないポスターだなぁという印象を受けました。

　遊技機回収問題を受け全日遊連が9月27日、回収対象遊技機が撤去された際に新台を入れてない場合はベニヤ板などでふさぎ、来店客にポスターで告知するということを決めました。

　このポスターの文言は、「この台は、「遊技機メーカーの不手際」により、回収・撤去されました。今しばらくお待ちください」というものです。

　これは、全日遊連とメーカー側の話し合いに折り合いがつかず、全日遊連（パチンコホール側）が不満を示したという形なのですが、見事なまでに「遊技客を置き去りにしている姿勢」を写しています。

　確かに遊技機回収問題は、ホールとメーカーとの間に発生した問題ですが、これを当事者間で解決できないからといって、遊技客に悪態をつくような掲示をするのは、ちょっと冷静ではないと思います。

　もとより、遊技客からすれば、メーカーよりもホールに対する心象の方が悪いような気がします。これは長年、「調整が悪かったり、設定が入らなかったり、ガセイベントをして信用を落とした結果」です。そんなホールが「メーカーの不手際により撤去された」と告知しても、「じゃあ、なんで見抜けなかったのか？」ですとか、「だからどうした？」と思われるでしょう。

　それを掲げるのならば、同時に作った紺色のポスターのみを掲示すべきです。こちらはまだ、遊技客に対して真摯な姿勢が見て取れます。

　はっきりいって、遊技業業界の問題は、遊技客を置き去りにしてきた経緯があり、それと同時に説明を果たしてこなかったという歴史もあります。それを自らの交渉能力を棚に上げて、「メーカーへの不満を遊技客に晒す」ポスターの掲示は本末転倒も甚だしく感じます。遊技客への説明とメーカーへの不満は分けて考えるべき部分であり、こうしたことを一緒くたにするあたり、冷静さを欠いているか、執行部の能力の無さを示しているかどちらかを表しているように思います。

　正直いって、全日遊連にはがっかりしました。また、これを掲示したホールは、新台入替も難しいホールだと認識してしまうので、当該ホールにおける客離れを加速させるようにも思います。このポスターを掲示することで、誰が得するんでしょうか？