Q&A

Q&A

自分自身に聞き、自分自身に答えるQ&A + メモ(というか、ほぼメモ) 。

麻生太郎副総裁 兼 財務相の「いつまで生きてるつもり」発言はどう思いますか?

Q.麻生太郎副総裁 兼 財務相が「90歳になって老後が心配とか、訳のわかんないこと言っている人が、こないだテレビに出てたけど、オイ、いつまで生きてるつもりだよと思いながらテレビを見てましたよ」と発言し、物議を醸しました。どう思いますか?

 

A.報道によると、この発言は6月17日の北海道小樽市で行われた講演での発言です。

昨今の報道を見ると、発言の一部を前後の文脈を切断して抽出し、物議を醸そうとする報道が目立ちます。こうした失言関連の報道は、まずその前後の文脈を見て判断しないといけません。

ということで、前後の文脈を見ますと、この発言は個人の消費と消費税について述べたものでした。1700兆円という個人金融資産がありながら、個人消費はなかなか伸びない。お金は見るものでも触るものでもなく、使うもの。お金は使わないと意味がないから、ぜひ使うことを考えて欲しい。という流れがあり、その後に「90歳が~」という部分に繋がります。

話の流れの中では、消費税増税延期にも触れ、消費がこれ以上冷え込むよりは~と増税延期の理由も述べています。

さて、問題となった発言だけを見ると、確かに多少は不適切なようにも感じます。しかし、前後の文脈を見ると、これは麻生太郎流のジョークというのは説明をしなくても分かる内容です。

この発言で、野党党首などから批判が出ていますが、その批判はちょっと的を外れています。民進党・岡田代表は「国は年金や医療など、高齢者の不安に応えないといけない、私は怒っている」など、共産党・志位委員長は「人間の尊厳をどう考えているのか」と述べています。たぶん、前後の文脈は確認なされていないと思います。

こうした発言は本来、小樽市での講演という限られた場所でのみ通用する話の内容で、ある意味その講演に参加していない人たちが意見するのはちょっと卑怯です。誤解を招くように報道するマスコミもちょっと考えものです。

かといって、麻生さんは発言が注目されやすい政治家のひとりです。基本的に失言や不適切な発言は、「その場だけのノリ」をベースに、例え話をギリギリアウトかセーフかといった微妙なラインで構成したり、ちょっとだけ不適切な部分やタブーの要素を入れると生じやすいように思います。

その場の空気感では許される発言も、こうして無機質に切り抜かれ、全く空気を感じない読者や人々が触れると騒動になりやすいです。

野党の批判内容はちょっと疑問ですし、マスコミも卑怯です。個人的にどっちもどっちですが、肩を持つのを選べと言われれば、8:2で麻生さんになります。